労多くして功少なし
開発(改良、改善)の相談で「これは私には無理です」と
断ったものは沢山ある。
一つが、「ポリ袋の取っ手部分を打ち抜く機械の改良」
経験が増えた今なら何かアイデアが出るかもしれませんが、
その話を聞いたのは、30年ほど昔。
目の前で凄まじい速度で動く機械を見て、直感も何もこれは
今の自分には無理だと思った機械。
紙の製造ラインも同類です。
なにせ、真空装置とか鉄の製造ラインとか、単品ウェハ製造
装置しか知らない人間が見ると、ポリ袋製造ラインは尋常じゃ
無い運転速度。
考える余裕が無い速度。
・
ポリ袋の市販価格が異様に安いのは、
凄まじい速度で大量生産出来るからです。
ポリ袋の厚さも、装置が許すギリギリの張力で駆動している。
薄くすれば材料費が安くなるので製造コストが下がるが、
薄くすると荷物を入れたときに伸びる問題がでる。
それらの絶妙なバランスで作られているのがポリ袋。
店により微妙に違うのは、ほんの僅かな原価の差。
さておき、ポリ袋(レジ袋)の販売方法は、
コンビニiTunesカードのように、「レジ袋大」「中」「小」の
3種類のプラスチックカードをレジかごに入れる仕組みが良い。
カードを入れるのを忘れていたらポリ袋は入れない。
それぐらいにしないとややこしい馬鹿が登場する世の中(残念)。
当然の話だけど、
買った物はポリ袋に直接店員が入れるのでは無く、
別のレジかごに詰め直して渡す仕組みが正しい。
レジの人に「袋サイズを判断」させたり、(これは重要)
レジの人に「袋詰め」させたりしない。
マイバッグに詰めさせるなんて事はありえません。
ポリ袋が有料になった=サイズを選び枚数を決めるのは自己責任。
ポリ袋が有料になった=袋に入れるのは自分。
皆で気を付けましょう。
何事も、それを必要な人からお金を取る仕組みが正しい。
とは言え、実費で年間1000円少し位だと思うと、
「労多くして功少なし」
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コメント
ワタシが幼少の頃、親は製袋業も営んでいました。
レジ袋の持ち手は型を使って100枚綴りでパートさんがプレスで打ち抜いていましたが、
その形状を考えて作ったのは父だと豪語していました。
嘘が誠はわかりませんが、親会社に特許を取られたと何度も言っていたのを思い出しました。
父の友人達も同じ事業をしてましたが、儲からなくてみんなやめましたね。。。
加水分解していない袋が未だに大量にあるので、お茶菓子配ったりする時に重宝してます(笑)。
投稿: ストーン | 2020年7月14日 (火) 18:02
おぉ、それは凄い。
あれは儲からない仕事だけど、ノウハウの塊。
素人には手が出せませんでした。
投稿: 高橋@works | 2020年7月15日 (水) 09:54