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ボルトの話

ボルト締め付け力

便利で簡単で安いトルクレンチが増えたことで、
トルクレンチ好きな人は増えたけど、
へそが茶を沸かすレベルの人も驚くほど増えた。
トルク管理ではなく、トルクレンチが好きな人。

トルクレンチを使う以前に、
 ねじ穴を掃除・点検
 ボルトを掃除・点検
 ボルト座面を掃除
 潤滑剤は何をどう使うか考えろ
という話。

車メーカーが組立時にトルク制限レンチを使うのは、
新品部品を組み立てるときの部品組付け管理を、
技術レベルの差がある作業者に任せられないので、
トルク制限している工具を使っているだけの話。
安定した製品品質の為の必然。

メーカーではなく車所有者の場合、
取りつける部品は新品部品と限らないし、
ボルト座面もネジ穴も錆びているかもしれません、
締め付けるボルトのネジ山は錆びまみれかも。

ボルトの締め付けトルクを測定する事は、
ボルトの締め付け軸力を簡易測定しているだけ。
正しい軸力をボルトに与える事が目的であって、
トルクレンチの数字を無駄に揃える事が目的ではない。
と考えた時、
何が一番重要で近道かと言えば、
正確な軸力がなんとなく判断できるように、
作業工具は出来るだけ同じものを使い、
ボルトやナットやねじ穴の掃除や潤滑を同じ様にして、
ボルトサイズや種類に応じた正しい軸力を体で覚える事。

どうでも良いボルトに労力を使う必要はなく、
大切なボルトに必要な労力をかけるということ。
必要なのか不要なのかが分からない人は、
区別がちゃんとできる経験豊富なプロに作業してもらい
ましょう。

たかがボルト、されどボルト。
とはいえ、接着剤組立のガンプラではないので、
失敗しても安全に物を壊さずやり直せる良い部品。

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コメント

20年以上ほぼ毎日ネジを締めていたらネジの声が聞こえるようになりました。
伸びる感覚、切れるだろうなという感覚が自然にわかります。
これは経験でしか得られないと思います。トルクレンチをカチカチ言わせているだけじゃ無理かなと。
トルクレンチはビーム型がしっくりきます。アナログですけどね(微笑

投稿: ワタナベ | 2023年1月15日 (日) 21:37

アナログ大切、感覚が分かるようになるのに10年位
必要だと感じます。

 ・

トルクレンチはビーム型が最新デジタル。
プレート式は簡易測定。

半導体装置を描いていた時はM12は大きいと感じていましたが、
最近はM16では小さいと感じるような装置仕事が増えて感覚が
麻痺しているところ。
図面を描いているけど自分で装置分解できる気がしません(笑)

投稿: 高橋@works | 2023年1月16日 (月) 08:57

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